GBD2010(2010年の世界の疾病負担研究)から明らかになった最も厄介な傾向の一つは、史上最多の自殺が主因となり、日本の若者が危険にさらされているということです。
2010年において、15~49歳の日本人の死亡の約27%が自殺によるもので、1990年の16.5%から上昇しました。
これは世界中のどこよりも高い値で、自殺は日本人の若者の第一位の死因となっています。
うつ病や不安神経症といった関連危険因子も、若い世代の間で増加傾向にあります。
このデータは8年前のものです。
それでは8年後の現在、若い世代の自殺は減っているのでしょうか?それとも増えているのでしょうか?
厚生労働省が今年の6月19日に発表した「自殺対策白書」によると15~39歳の各年代の死因の第1位は「自殺」です。
なかでも、死因に占める自殺の割合が高い年代は20~24歳が48.1%、次に25~29歳が47.0%でほぼ5割。
15~39歳で死因の第1位が自殺となっているのは、主要7カ国の先進国では日本だけということです。
先日報道された仙台の交番襲撃事件、6月におきた新幹線殺人事件、これらの事件の容疑者も死因に占める自殺率の高い年代です。
彼らをここまで追いつめる要因は何でしょうか?